SNSは、企業のマーケティング活動において必要不可欠なものとなりました。それに伴って企業がSNSの運用を外注するケースが増え、SNSの運用を代行する上場企業もあります。
SNSの運用は手間がかかるため、案件そのものを外注するケースが少なくありません。運用すること自体に専門的な知識は必要なく、空き時間でタスクを消化しやすいため、SNSの運用代行は隙間時間を使いたいと考える副業に最適な案件の一つです。
この記事では、SNSマーケティングを副業で行う際の注意点や案件の見つけ方、必要なスキルを解説します。
目次
SNSマーケティングでの副業は可能です。業務委託の求人や案件のマッチングサイト、SNSの運用代行をしている企業の採用ページなどで、副業でもできる仕事を見つけることができます。
ただし、一言でSNSマーケティングといっても、業務内容は様々です。コンサルタントとしてクライアントに派遣され、SNSマーケティングの提案を行う仕事もあれば、Instagram用の撮影だけを任されるもの、数値の報告書を作成するものもあります。
やりたい仕事や業務内容が明確になればなるほど、求人の探し方の精度が上がります。
SNSマーケティングで募集している主な仕事内容を紹介します。
SNSマーケティングを行いたい、あるいはSNSマーケティングで成果が出るポテンシャルを秘めている企業に対して、公式アカウントやSNSの広告運用などを提案する仕事です。
仕事内容は多岐にわたっていることが多く、主に以下のような業務があります。
・提案(営業)
・企画書の作成
・プロジェクトの立ち上げ(必要メンバーの収集)
・進捗管理
・成果報告
・改善提案
案件を獲得し、プロジェクトを立ち上げる仕事です。SNSマーケティングの中で最も高収入が期待できます。ただし、営業力や提案力、プロジェクト管理など、高いビジネス能力が必要になります。
SNSマーケティングの求人において、コンサルタントの副業案件を募集しているケースはほとんどないと考えてください。SNSマーケティングのコンサルタントを正社員や業務委託契約で募集している企業に対し、副業での業務委託契約できないか相談、提案するのが一番の近道だと考えられます。
企業は、新規営業だけをしてほしいコンサルタントが不足している、営業フォロー(成果報告や改善提案)の体制を厚くしたいなど、様々な課題を抱えています。募集をかけている企業にどのような課題があり、副業としてどこにフィットできるかまでを提案できれば、マッチングする確率は高まるでしょう。
運用を代行する内容で、SNSマーケティングの副業の中では最も見つけやすい部類に入ります。指定された投稿内容で、決められた作業を行うものです。投稿前にクライアントに内容を確認するなど、マニュアルに沿った運用を行うことがほとんどです。
主に以下のような業務があります。
・投稿するテキストの作成
・画像の作成
・投稿内容の確認
・インサイトのデータ抽出
特別なスキルは必要なく、決められた内容を確実に実行する力が求められます。
業務委託の案件そのものは多いですが、副業として募集しているケースは少ないでしょう。ただし、慢性的な人不足の領域となっているため、求職者のスキルと企業に不足している業務がマッチングすれば長期案件となる可能性があります。
広告運用代行に限定した場合、主に以下のような業務があります。
・配信セグメントの決定と広告運用
・画像の作成
・テキストの作成
・広告効果の高いものを抽出して入れ替え(PDCA)
・数値報告
数%のCTRやCVRを向上させるため、PDCAを繰り返す領域です。スピード感のある対応力が求められます。
公式アカウントや広告のデータを解析し、改善提案をする仕事です。データサイエンティストなどとして募集をかけていることがありますが、SNSマーケティングに特化して募集している企業は少ないでしょう。
公式アカウントや広告は多くの場合、運用担当者が数字を抽出し、PDCAを行います。しかし、企業によってはTwitterやInstagram、LINE公式アカウントなどのデータを横断して解析し、成果を出したいと考えていることもあります。その場合に頼りになるのがデータサイエンティストです。
特に規模の大きなアパレルブランド、化粧品会社、消費財メーカー、飲食チェーン、ホテルチェーン、小売店などは、様々なSNSを活用して集客やブランディング、購買へと結びつけています。
分散したデータを収集して解析し、成果を出すための提案ができれば、資本力のある会社で安定的な業務が行える可能性があります。
主に以下のような業務があります。
・データの収集
・データの集計
・BIソフトなどによる解析
・改善提案
SNSの運用代行は基本的な知識さえ抑えておけば誰にでもできる仕事ですが、より高い成果を出すためのキャンペーン企画、ブランド構築を目的とした高品質な撮影、短時間で商品の魅力を伝える動画の制作は、限られたクリエイターにしかできません。
PRのプランナー、カメラマン、動画編集者などが、副業としてSNSマーケティングに協力することがあります。
求められるスキルは様々ですが、すでに身に着けたものをSNSの領域に活かすケースが多いようです。
・企画力
・コミュニケーション力
・デザイン力
・撮影力
・編集力
副業の探し方は多岐に渡ります。案件を探す際のポイントは、「副業」という枠組みで探すよりも「業務委託」で探して求人の幅を広げることです。求人に「副業」と明記されていなくても、空き時間でできる業務もあります。
ここでは副業の案件の探し方を紹介します。
案件を探す王道パターンです。クライアントとの間にエージェントが入り、求職者の働く条件をもとに仕事を紹介します。
エージェントはスキルや経験に基づいて仕事を紹介してくれるため、ミスマッチを最低限に抑えられます。求職者はマッチング精度の低い面談を重ねることなく、効率的に仕事を見つけられるでしょう。
また、エージェントは一般には公開されていない案件を抱えており、大手企業のプロジェクトに出会えることがあるかもしれません。
副業エージェントに近いものとして、フリーランスエージェントがあります。フリーランスエージェントの場合、SNSマーケティングのコンサルタントや広告運用代行、データサイエンティストなど、専門性、業務量、報酬額が高い案件が多い傾向があります。
例えば、高い専門性を持たない人が、週末の数時間を使って稼ぎたいといった意向を持っている場合は、副業エージェントに登録するのが良いでしょう。
主な副業エージェントに以下のようなものがあります。
【副業ポータル】
マーケティング、エンジニア、営業などの副業を紹介しているサービスです。クライアントはベンチャー企業が中心。スキルアップが望めるサービスです。
<a href=”https://fukugyouportal.com/“>副業ポータル</a>
【Workship】
副業、フリーランス、パラレルワーカーの案件紹介サービスです。リモートワークが可能、週末限定の案件などを多数抱え、最適な副業を後押ししてくれます。企業からのオファーがもらえる仕組みも用意されており、マッチングのしやすさに定評があります。
トラブルの相談窓口も用意され、アフターフォローも手厚くなっています。
【プロの副業】
デジタルマーケティング、広報PRの案件を多数紹介しているサービスです。全体戦略や上流設計がメインのため、コンサルタントなどとして活躍できる人に向いています。
SNSマーケティングを含めた、マーケティング全体の提案、戦略設計、施策実行、PDCAサイクルの構築までができるのであれば、案件は比較的簡単に見つかるかもしれません。
Indeedなどの求人サービスで案件を見つけることもできます。多くの場合は「業務委託」で募集しています。
求人内容を見てマッチングしそうなものを探し、応募の際に「週末限定」「リモート希望」などの条件を必ず提示してください。採用側は経歴や実績のほか、条件を見て面談するかどうかを決めます。
条件を提示しない場合、無駄な面談が増えることにもなりかねません。
クラウドソーシングも副業案件を見つけるのに最適なサービスです。未経験、リモート、週末限定で働ける案件が数多くあります。ただし、相場よりも低単価である案件が多いため、業務内容と報酬額のバランスをとるようにしてください。
主なサービスに以下のようなものがあります。
【クラウドワークス】
案件のカテゴリーが200種類以上ある、巨大なクラウドソーシングプラットフォームです。仕事を探し、案件に応募して契約。業務をこなして報酬を受け取るというシンプルな設計です。
【ランサーズ】
プラットフォーム上で案件を探すこともできますが、自分のプロフィールをポートフォリオに登録すると、クライアントから仕事の依頼がくるスカウト制も導入しています。
募集に沿った成果物をコンペ方式で採用するものや、タスク型の業務など、多種多様な案件を見つけることができます。
フリーランスに対して案件を紹介するサービスですが、業務内容によっては副業でも問題ありません。ただし、稼働時間の長い案件が多い傾向があるため、本業に無理が生じる可能性もあります。案件内容を十分に吟味して業務を行うようにしてください。
【Midworks】
大手企業案件を数多く扱っており、高単価に期待ができます。その分、高い実績や専門的なスキルが求められます。
【CARRY ME】
多種多様な案件を抱えています。リモートや週末稼働のみの案件もあり、副業として最適なものを見つけられる可能性が高いサービスです。
第三者からの紹介は企業にとって採用コストがかからず、魅力的です。決済者と知人の信頼関係が構築されているため、面談もスムーズに進むことがほとんどです。求職者の条件や要望にも耳を傾けてくれやすく、ミスマッチは起こりにくいでしょう。
注意したいのは、本業の取引先などから案件を紹介してもらうこと。会社の許可を得ている場合は問題ありませんが、無断で取引先の案件を個人が請け負うと、利益相反に該当する可能性があります。
SNSマーケティングを行っている会社へ直接アプローチする方法もあります。問い合わせフォームなどを使い、業務委託での契約を提案します。
おすすめの方法が、SNSマーケティングの担当者を社員として募集している会社へのアプローチ。副業の提案が喜ばれるケースがあります。
Twitterなどで副業ができることをアピールする方法です。プロフィールにこれまでの実績を明記できるため、マッチングの精度が高まります。「#案件募集」「#副業」など、投稿内容を工夫すれば、フォロワーが少なくても見つけてもらえる確率を高めることができます。
タスクをベースとした副業の場合、時給で報酬が支払われることがあります。時給と稼働時間で月額の報酬額にどれほどの違いが生じるでしょうか。シミュレーションをしてみましょう。
縦が月の稼働時間、横が時給です。
¥1,200 | ¥1,500 | ¥2,000 | ¥2,500 | ¥3,000 | |
10時間 | ¥12,000 | ¥15,000 | ¥20,000 | ¥25,000 | ¥30,000 |
20時間 | ¥24,000 | ¥30,000 | ¥40,000 | ¥50,000 | ¥60,000 |
30時間 | ¥36,000 | ¥45,000 | ¥60,000 | ¥75,000 | ¥90,000 |
40時間 | ¥48,000 | ¥60,000 | ¥80,000 | ¥100,000 | ¥120,000 |
50時間 | ¥60,000 | ¥75,000 | ¥100,000 | ¥125,000 | ¥150,000 |
※税金は加味していません。
月に何時間稼働し、どれだけの報酬を得たいのか、あらかじめプランを立てると案件を見つけやすくなります。月50,000円程度稼ぎたいのであれば、時給と稼働時間は自ずと決まります。
副業をする目的として、スキルアップ、キャリアアップという人もいます。その場合、スキルを身に着けて目指す職業で活躍できる人材に成長しなければなりません。
スクールでスキルを磨くのも方法の一つです。
【ワナビーアカデミー】
ワナビーアカデミーでは、Webマーケティングコースが設けられています。3か月でWebマーケティングスキルを習得するオンライン、オフラインの講座です。SNSマーケティングはもちろん、マーケティングに必要な知識や思考、アクセス解析の方法など、幅広く学べることが特徴です。
ビジネスの第一線で活躍するために必要なカリキュラムを用意しており、スキルアップを目指す人には最適です。
<a href=”https://shareway-academy.com/“>ワナビーアカデミー
【デジプロ】
現役のWebマーケターが直接講義をし、通学プランは最大5名の少人数制を採用しています。オンラインプランはマンツーマンで、講師に何度でも質問できるのが特徴です。
現場の肌感覚や本当に必要な知識を得ることができ、即戦力として働くことも不可能ではありません。
カリキュラムは広告運用に関するものが多く、専門的な技術力を磨くことができます。
【インターネット・アカデミー】
マーケティングに特化したコースを用意しています。SNSマーケティングというよりも、Webマーケティングの広い知識とスキルを身に着けることができます。
プロジェクトマネジメント講座も用意されており、プロジェクトリーダーとしての素質を備えれば、報酬額の高い案件を獲得することにつながります。
副業を始めてみたものの、業務に追われるようになってストレスが増えたという声も少なくありません。無理のない副業をするためのコツを紹介します。
案件を探す前にやるべきことは、副業をする目的を鮮明にすることです。キャリアアップやスキルアップを目指すのであれば、難易度の高い案件にチャレンジした方が良いでしょう。お金のためと割り切るのであれば、業務負荷の低いタスクベースの仕事に取り組むべきです。
お金を目的にし、高報酬の案件を契約。プロジェクトが始まった途端、業務負荷の高さに耐えられないということがあり得ます。単価が高い案件は、高い能力を求められていることの裏返しです。
お金が目的であっても、安易に高報酬案件に飛びつかないようにしましょう。
組織の規模によって働き方は大きく変わります。大企業はコンプライアンスが重視され、決まり切ったフローの中で業務を遂行します。そこから逸脱する行為は嫌われ、時に排除されます。
仮に大企業のSNS運用を任され、予期せぬことで炎上したとしましょう。その結果として商品の認知度が上がり、購買に繋がったとします。
炎上が成果につながったとしても、大企業の場合は評価される可能性は低いでしょう。プロセスが重視されるためです。
ベンチャー企業の場合は任される範囲が大きく、自由に仕事ができる可能性は高まります。結果が重視され、時に炎上であっても認知が得られたのであれば良しとされることもあるでしょう。
ただし、多くのベンチャー企業は意思決定のスピードが早いため、前に約束した内容が全く違うものになっているケースがあります。決まったタスクをこなすことが得意な人にとって、朝令暮改とも言える環境が最適ではないこともあります。
SNSマーケティングに特化した人材は、今後多くの企業から必要とされる可能性が高いでしょう。マーケティングでSNSが重視されているためです。
本業とは別の会社と契約をし、業務を行うことで確実に視野やスキルの幅は広がります。将来の需要増を見越してスキルを身に着けたいと考える人にとって、副業は最適な選択の一つとなるでしょう。
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