「ランディングページの改善を要求されたけど、何から手をつけるべきかわからない」
「自社商品やサービスにおけるマーケティングが上手くいっておらず、問題はランディングページの質にあると見ている」
ランディングページの改善についてのこのような疑問や悩みを抱えている人は、数多くいます。
この記事では、LPO(ランディングページ最適化)における定義や押さえておきたい用語、分析すべきポイントや行う施策について解説します。
「自社のランディングページを改善することで、商品・サービスの売上や新たなファンの獲得につなげたい」と考える方は是非、この記事を参考にしてください。
目次
LP(ランディングページ)とは検索結果や広告などを経由してサイトの訪問者となるユーザーが、最初に訪問するサイトのことを指します。
そしてLPOとはサイトにアクセスしてきた訪問者が途中で離脱してしまうのを防ぎ、コンバージョン率を図っていくための施策です。
LPOが重要視されている最大の理由は、「より多くの潜在顧客との接点を持ち、自社商品やサービスの更なる認知度拡大や売上の向上に繋げやすい」ことです。
LPOを実際に行っていく上ではサイトのデザインやコンテンツの質の向上だけでなく、顧客目線でのサイトの使いやすさや機能の継続的改善を行うことが必要不可欠となります。
LPOと同様にWebマーケティングにおいて欠かせないのがSEO(検索エンジン最適化)であり、この2つの要素は組み合わせることで真価を発揮します。
二つの目的を簡単に解説すると、LPOの目的は「サイト自体の質の向上」顧客との接点を増やす機会の創出であり、SEOの目的は「検索表示順位の向上」です。
LPOとSEOには密接な関係があります。LPOを適切に行うことで訪問者数が増加し、SEO対策を行うことでLP自体の検索表示順位が上がりやすくなるという仕組みです。
LPOとSEOを適切に行うことで相互作用を発揮させ、検索順位とアクセス数を同時に上げるだけで、より多くの見込み顧客を獲得できる可能性は大幅に上がります。
ここからは、LPOを実施する上で押さえておきたい以下4つの用語を解説します。
以下4つの単語は下記段落で頻出するため、初めてみる単語がある人はまずそれぞれの意味を理解することを心がけましょう。
CVとはWebマーケティングにおける「コンバージョン率」のことを指し、英語における「Conversion」(コンバージョン)の略語であり、Webサイトを活用することで実際に得られる成果のことを指します。
LP最適化におけるCV改善の主な目的は、サイトの訪問者に求めるアクションの明確化やそれに伴った改善策の提案、及びその過程における費用対効果を指します。
CVには主に以下の種類などがあり、サイトの目的やジャンルによって求められるタイプが変化します。
CV改善を行うことでLP自体のあるべき姿が明確化されると同時に、顧客視点でのLPに求められる機能や項目を満たせるようになります。
CTAとは「Call To Action」(注意喚起)の略で、Webサイトの訪問者を具体的なアクションへと誘導することを指します。
このアクションはLPによって異なることが特徴で、代表的な例としては以下のものなどがあります。
LP最適化におけるCTAにおいては機能面の改善だけでなく、ボタンや入力フォームがユーザーにとって使いやすい作りになっていることも大切な要素です。
ファーストビューとは、文字通り「ユーザーがひと目見た時のサイトの見た目」のことを指します。
私たち人間が初めて会った人の第一印象を重視する傾向があるように、LPにおいても最初に目に飛び込んでくる見た目は重要視されることは間違いありません。
ファーストビューの設定時は、「何のためのどのようなサイトなのか」がわかる作りにすることを心がけた上で、自社や商品・サービスの色が出るようなデザインを心がけましょう。
コンバージョン率とは先程紹介したCVにおける比率を示すものであり、訪問者のCV率を数字で表す指標となります。
業界用語ではCVRとも呼ばれることが多く、「コンバージョン数÷訪問数」の公式で数値を導き出せることが特徴です。
CVRを分析する上でのポイントは、ユーザー単位やアクション単位でコンバージョン率を分析することで、LPの最適化や継続的な改善に繋げることとなります。
ここからは、LP最適化の実施が向いているサイトを4種類紹介したのちに、それぞれのタイプのLPの最適化方法を詳しく解説します。
LP最適化を行うべきサイトは、大きく分けて以下4つのタイプがあります。
それぞれのタイプのLP最適化方法について解説していきますので、興味のある方や類似したサイトを担当する方は是非一度目を通してみましょう。
LP最適化を行うべき一つ目のサイトは、ECサイトのLPです。
ECサイトの目的は当然、より多くの人に店舗内の製品を販売することです。そのためには店舗の役割を果たすLP自体の検索順位やUI/UXの改善は必要不可欠となります。
また、ECサイトのLPは販売する商品が有形商材(物体として形あるもの)、無形商材(コンテンツなど物理的な形がないもの)共に最適化が可能です。
有形商材のLP最適化を行う場合、商品詳細ページを見なくとも「どのような店舗で何を販売しているのか」が一目でわかるデザインにすることがポイントとなります。
無形商材のLPの場合は「胡散臭さを無くす数字の実績」や「導入(購入)による明確なメリット」を見込み顧客に対して可視化することを心がけましょう。
LP最適化を行うべき二つ目のサイトは、資料請求機能のあるLPです。
専門学校や学習塾などがこのタイプのLPに該当することが多く、LPからダウンロードされる資料に体験入学やオープンキャンパスの申込方法が掲載されています。
無料で資料をダウンロードできる機能を付けるLPの場合、ユーザーの入力情報からデータを集めることで、会社や学校全体での取り組みを考えやすくなることもメリットです。
そのためにはLPにおけるお問い合わせフォームの最適化や入力項目に加えて、サイト訪問者の流入経路や行動(クリックされているページ)の分析が必要不可欠となります。
LP最適化を行うべき三つ目のサイトは、スタートアップ企業のLPです。
スタートアップ企業の場合、まずは案件を受注して実績を積み上げる必要があります。そのためにはサイトをより多くの人に見てもらうためSEO、LPOを同時に実施・強化することが必要不可欠です。
スタートアップ企業の場合、初期段階では会社の名前ではなく行っている事業や強みで勝負することになるため、LPのデザインやコンテンツの外観に注力する必要があります。
LPの改善がある程度進んだら、専用ツールを使用してファーストビューにおける離脱率やサイト訪問者の数、動向や検索意図などを調べて継続的改善に努めましょう。
LP最適化を行うべき四つ目のサイトは、問い合わせ・申し込み機能を持つLPです。
無料お試しセットなどを取り扱う健康食品や美容品業界に多いタイプのLPであり、「いかにしてターゲット層にとって使いやすいサイトを作るか」がポイントとなります。
メインターゲットが20代〜30代の女性である商品のLPの場合、使いやすさだけでなくトレンドの色や雰囲気を取り入れたデザインを取り入れてサイトを構築するべきです。
また、シニア層をメインに売り上げを伸ばす場合は極力目立つ場所にお問い合わせボタンを配置するなど、顧客層に合わせてサイトの構成を考えることを心がけましょう。
LP最適化を行う上で分析するポイントは、大きく分けて以下の7つがあります。
それぞれのポイントの分析方法を深掘りして解説します。
LP最適化を行う上での1つ目の分析ポイントは、現状のコンバージョン率です。コンバージョン率を上げるためには、Webサイトの訪問者数を上げると同時に「ユーザーの検索動機」などを分析する必要があります。
もちろん訪問者数自体を上げることも大切ですが、ここでのポイントは各ユーザーの流入経路や検索動機を分析することです。
これらのデータを取得し、分析を行うことで優良顧客や長期的なファンの獲得に繋がりやすくなります。
LP最適化を行う上での2つ目の分析ポイントは、CV達成のためのサイトの定義・目標です。
ここでは、業界における目標となるCV達成への取り組みを行うためには、大前提として自社サイトの現状の立ち位置や、自社として理想とする姿が明確になっていすることがポイントとなります。
目標となるCVを達成するためのロードマップを作成するためには、大前提として目指す姿が具体的に確率していることが必要不可欠です。
LP最適化の過程においてつまずいた時は、「そもそもこのLPは何をどうするために作ったのか?」を、原点に戻って考え直してみましょう。ることが必要不可欠となります。
CV自体の向上を目的とした取り組みを行う前に、まずはLP最適化を行う上で目指すサイトの姿を確立させ、チーム全体で共有することを心がけましょう。
LP最適化を行う上での3つ目の分析ポイントは、ファーストビューの質です。
ここでのポイントは「LPが一目で見込み顧客の目を引けるデザインになっているか」となります。
中でもスタートアップの企業や商品のLPの場合、事業の内容や製品の質はマッチしていても、ファーストビューがいまいちだとすぐに離脱されてしまう可能性も高まります。
LP最適化を行う際は、「ファーストビューで見込み顧客となるユーザーの目にとまり、興味を引くデザインになっているか」というポイントを心がけてくださいね。
社内で行っている事業や提供している商品・サービスがどんなに魅力的でも、ファーストビューがいまいちだと訪問ユーザーが早期離脱してしまうことになりかねません。
LP最適化を行う上では、サイトの機能やデザインを見直した上で、ユーザーがサイトを見た時の第一印象はどうなっているかに注力するようにしましょう。
LP最適化を行う上での4つ目の分析ポイントは、自社商品・サービスの強みのPR方法です。
この観点では、「自社商品・サービスの明確な強みが中学生でもわかるほど簡潔にわかりやすく書かれているか」「一目見るだけで自社商品やサービスの強みがわかるサイトの作りになっているか」を分析することがポイントとなります。
子どものような文章を使ったコンテンツは、ユーザーの第一印象を下げる原因になりがちです。しかし、大人でも難しいような言い回しでは興味を持ってくれる人は増えません。
LP最適化において自社商品・サービスをPRする際には、結論ファーストかつ簡潔にメリットを紹介することを心がけましょう。
ここで押さえておきたいのが「中学生でもわかる文章表現で簡潔に自社商品やサービスの良さを伝える」ことです。
LPの文章を作成する際は、子供のような文章を使うべきとは言えません。しかし、難しい専門用語や言い回しを多用しすぎると多くの人が理解に苦しむ原因となってしまいます。
LPの文章表現を考える際には、わかりやすく簡潔な表現を使って文章を構成することだけでなく、難しい用語を伴う場合は解説部分を追加するようにしましょう。
LP最適化を行う上での5つ目の分析ポイントは、具体的な数字を伴う実績です。
今までの実績や成果物(ポートフォリオ)は、企業の一つの評価基準として存在します。そしてこの成果物は言葉だけでなく、一眼でわかる具体的な数字で書かれていることが必要不可欠です。
「2年間マーケティングに強みを持つ企業」と「2年間マーケティングにおいて2,000万円の売り上げを達成している企業」では、どちらの方が企業としての実態がわかるでしょうか。
答えはもちろん後者であり、企業や商品・サービスの強みを一般のユーザーにアピールするためには、具体的な数字を伴う実績を可視化することが必要不可欠なのです。
具体的な数字を伴う実績や結果は、会社の評価基準の一つとなることは言うまでもありません。
「Webマーケティングに強い会社」と「Webマーケティングの領域において2年連続〇万円の売り上げを達成している会社」では、後者の方が圧倒的に信頼が高まります。
LP最適化を行う上での6つ目の分析ポイントは、CTAの構成と位置です。
これはLPのデザインにおいて、CTAを目的とするボタンやリンク、表示方法がユーザーにとってわかりやすく、扱いやすいものとなっていることが理想的となります。
またボタンやリンクの作りや外観だけでなく、お問い合わせフォームや資料請求ページの使いやすさを心がけることも、CTA改善において欠かせない要素です。
LP最適化を行う上での7つ目の分析ポイントは、サイト自体のモバイル対応の有無です。
モバイル対応の有無はGoogleによるSEO評価に直接関わる要素の一つです。LPがモバイル対応されていないと、検索順位が上がりにくくなる原因になりかねません。
WordPressやWixといったサイト作成ツールでは、専門知識を必要とせずモバイル対応されているLPされているLPを簡単に作成できます。
また、PCとスマホにのみ対応しているためタブレットだと見にくいといったパターンのサイトも多いため、LP最適化を行う際は全てのパターンの画面の大きさに見やすく対応できるサイトの作成を心がけましょう。
ここからは、LP最適化が一度完了した時点で行うべき施策を解説します。
LP最適化は一度実施して終わったつもりになってはいけません。以下3つの施策を行うことではじめて、LP最適化は「終了」ではなく「完了」となります。
LP最適化が一度完了した時点で行うべき1つ目の施策は、Googleマイビジネスと連携して長期的な運用計画を立てることです。
Googleマイビジネスに自社の情報やLP(Webサイト)を登録することは、MEOやSEOの順位の向上に直結します。
またGooleマイビジネスに自社の情報を登録しておくことで、Googleマップで自社を検索してきたユーザーにも情報を伝えやすくなることも大きなメリットの一つです。
さらにGoogleマイビジネスを使うことで、LPの検索数や訪問者数、流入経路などが可視化されるほか、有料オプションを使うとオンライン広告も打ち出すことができます。LPをGoogleマイビジネスに登録することで、アクセス数やCV率だけでなく、ユーザーの流入経路などを調べることができます。
またGoogleマイビジネスへの登録やコンテンツの最適化はMEOやSEOに繋がりやすくなるだけでなく、有料プランを使えばWeb広告を出せることもひとつのメリットです。
LP最適化が一度完了した時点で行うべき2つ目の施策は、モバイルやタブレットなど全ての画面の大きさに対応して見やすくなっているかチェックすることです。
モバイル対応はGoogleからのSEOの観点における直接の評価基準になるだけでなく、ユーザー視点におけるファーストインプレッションにも影響する要素となります。
また、LPの表示がスマホかPCの場合は見やすくなっていても、中型のタブレットやiPadでは見にくい作りのままになっているパターンも少なくありません。
LP最適化を行った後はPCやタブレット、スマホなどあらゆる大きさの画面で見やすいサイトとなっていることを今一度確認するようにしましょう。
モバイル対応はSEO評価の基準でありつつ、ファーストビューにおける最低限求められる指標のひとつでもあります。
LP最適化を行ったあとは、今一度確認しましょう。
LP最適化が一度完了した時点で行うべき3つ目の施策は、身近な周りの人にLPを使った感想を述べてもらうことです。
LP最適化の施策を行う段階では、レビューや修正を行う人はどうしてもWeb周りの知見を一定以上持つメンバーに偏ってしまいます。
そのためLP最適化が一旦完了したら、親族や友人など身近な人に一度ページを見てもらうことも、一般ユーザーから見たサイトへの意見を集めるための良い方法となります。
ここで重視しておきたいのが「自分たちは気づけなかった一般ユーザーによる指摘箇所」の改善です。
身近な周りの人に実際にLPに触れてもらうことで、内部の人材では気づけなかった問題や改善箇所を発見できる可能性は大きく上がります。
ここからは、LP最適化を行う上での以下3つの注意点を解説します。
以上3つの注意点を押さえ、必要があればサイトの改善を行うことでSEOや顧客満足度の向上にも繋がりやすくなります。是非一度目を通してみましょう。
LP最適化を行う上での1つ目の注意点は、サイト内コンテンツの文章における誤字・脱字に気をつけることです。
たとえ自社商品やサービスの質がどんなに良好なものでも、サイト上の文字に誤字や脱字が紛れている場合、ユーザーの第一印象を落としてしまいます。
また誤字・脱字があまりにも多い場合、外国のサイトと勘違いされたり詐欺サイトとみなされてしまう可能性も高まるため、誤字や脱字のないサイトの作成を心がけましょう。
LP最適化を行う上での2つ目の注意点は、バナー広告などのウィンドウを過剰に出す仕組みを避けてサイトの改善を行うことです。
ユーザーがサイトを開いた瞬間に自動的に出現する画面を覆いかぶせるほどのバナー広告は、近年多くのユーザーから敬遠される傾向があります。
LP上で自社商品やサービスをPRするのは大切なことですが、過度な広告を出すあまりユーザーの離脱率が上がってしまっては元も子もありません。
LP最適化を行った後は、サイトを開いたユーザーの意図しない広告が過剰に出現していないかを今一度確認するようにしましょう。
LP最適化における3つ目のポイントは、他SNSへのリンク「連携」機能をつけることで幅広いメディアにおける集客・マーケティングを展開することです。
この方法はマルチメディアマーケティングとも呼ばれています。
この記事では、ランディングページ最適化における定義や押さえておきたい用語、分析すべきポイントや注意点を幅広く解説しました。
ランディングページ最適化において大切なのは、「誰がどこで何を何のためにどうやって行っているのか」を、一企業としてサイト内で明確にPRすることです。
また顧客視点でみた場合、「誰がどうやって、誰のために何をしてくれるのか」という「Whom」の視点を持つこともポイントのひとつとなります。
皆さんもこの記事を参考にして現状の問題点を洗い出したのちに、ランディングページの継続的な改善につなげましょう。
株式会社INFLUは、ランディングページの作成や最適化に強いスタッフが多数在籍しているだけでなく、広範囲にわたるWebマーケティングにおいて強みを持つ会社です。
「LPを改善することで自社商品・サービスの更なる知名度拡大や売り上げ向上につなげたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。