イベントへの集客を行うにあたって、メールはSNSやオンライン広告が流行する前から現在まで使われ続けているツールの一つです。
「メールでの集客はもう古い」と言われることは多いものの、これはメールそのものの作成方法やツールの活用方法の問題が原因であるケースも多々存在します。
この記事では、メールを活用したイベント集客を実際に行う上でのポイントに加えて、集客メールの作成方法を文章・本体に分けてそれぞれ解説します。
目次
インターネットやSNSが普及した今、「メールでのイベント集客は古い方法だ」と唱える人も少なくありませんが、多くの場合はメール自体ではなく使い方に問題があるのです。
以下段落では、集客目的でメールを送信する際に発生しがちな問題点を解説します。
メールでの集客においてありがちな一つ目の問題は、集客を行う対象となっている全ユーザーに全く同じ内容のメールを送っているパターンです。
全員に対して異なる文章のメールを送るのは現実的に不可能に近いものの、送信する内容は顧客の種類によってある程度の工夫や複数のパターンが必要となります。
見込み顧客や既存顧客、会員ランクや利用回数などで顧客をいくつかのパターンに分類し、それぞれに対してメールの文章や内容のテンプレートを複数用意することがポイントです。
氏名や住所といった個人情報の入力欄を除くテンプレートは、後ほど以下の段落で紹介するステップメールを使うことで作成することができます。
メールを送信する頻度が多すぎたり少なすぎたりすることも、メールでの集客がうまくいかなくなる原因の一つです。
1日に何通も営業メールや新商品紹介メールを送っている場合、メールの容量を圧迫したり、しつこさや嫌悪感を感じてしまう人も増えてしまいます。
また数ヶ月に一回など送信頻度が少なすぎる場合も、多くの見込み顧客がメールを見落としてしまう原因になりがちです。
イベントへの集客メールを送信するときは、送信頻度や具体的な日時をあらかじめ決めておきましょう。
メールでの集客自体はうまくいっていても、その他のツールや施策を活用できずマーケティングが結果的に失敗に終わるパターンもあります。
このパターンで多く見られるのは「メールで集客した後の落とし込みどころ」が用意されていないことが集客の伸び悩みに繋がってしまっていることです。
「メールで集客を行った後はどうするか」までを考え、実際に集まってきた数多くの顧客に対しての対応方法や連絡手段などを明確化しておきましょう。
ここからは、イベントへの集客を行うためのメール本体の作成・活用方法を解説する。
集客目的のメールはただ文章を書けばよいというものではありません。以下では、押さえておきたい集客メールの作り方を解説します。
集客を行うためのメールのテキストは、HTMLメールを使って作成しましょう。
HTMLメールは文字の大きさやスタイルを変更できるメールのことを指し、字体や色合いなど一般のメールよりもフレキシブルにメールのデザインを調整できることが特徴です。
またHTMLメールを使うことで、クリックすると該当ページへ遷移するリンクの挿入やグラフや表などの集計結果も表示することができます。
動画メール機能を使うことで、動くコンテンツをメール上で可視化できます。
動画メールを作成するにあたっては、以下の点を必ず意識しておくことがポイントです。
・動画は30秒〜1分以内の長さにし、デフォルトで音が出ないようにする
・再生時間の長い動画を添付する場合は、メール内に動画リンクを埋め込む
・動画の内容が一目でわかるようなサムネイルを作成する
動画メール機能を使うことで文章や画像だけでなく聴覚的な情報を与えることができ、文章を読まなくても商品・サービスの特徴を可視化することができます。
時間指定機能を使うと、メールを配信する時間をあらかじめ指定して予約することができます。
朝や夜などメールを配信する担当者が対応不可の時間帯にメールを送信したい時には、時間指定機能を使って予め送信日時を設定することで対処しましょう。
ステップメールはシナリオに沿ったメールを複数配信できる機能のことを指し、メールマーケティングを行うにあたって活用したいツールの一つです。
見込み顧客が特定のアクションを行った際に、あらかじめ作成しておいたステップメールを自動で配信することで、イベントの参加者を効率的に増やすことができます。
ステップメールを時間指定機能やHTMLメールと併用することで、顧客ごとの需要に応じた簡潔でわかりやすいメールを作成しやすくなるのです。
これらの内容は、メールマーケティングについての記事でも詳しく解説しております。興味のある方は以下のリンクをクリックしてみてくださいね。
ここからは、イベントに集客を行うためのメールの本文の書き方や文章のコツを解説します。
これらの文章のコツは、どれも人間の行動心理や感情における要素を応用したテクニックとなっていることが特徴です。是非一度目を通しておきましょう。
イベント集客メールの文章を作成する上での一つ目のポイントは、「〇〇限定」というフレーズを付けることです。
これは人間の行動心理学におけるスノッブ効果を活かしたテクニックであり、人間はそもそも時期や対象が限られたものに特別感を抱く傾向があります。
閉店セールや期間限定商品などが例として挙げられるほか、「〇〇歳以上限定」や「〇〇会員さん限定」など自分の地位やランクで範囲が決められているものも対象です。
「〇〇でお悩みありませんか?」など、顧客の悩みに対して共感を生むフレーズを使うことも、集客を行うメールの本文を作成する上での一つのテクニックです。
これは行動心理学におけるバーナム効果とカクテルパーティ効果を併せたテクニックであり、顧客が抱いている興味関心や不安要素に対して直接アプローチを行います。
バーナム効果とは「ありきたりな情報を何故か自分事として捉えてしまう」ことを指し、カクテルパーティ効果とは「興味関心のある情報に目が向く」ことを意味する言葉です。
このフレーズに隠された意図は、「数多くの顧客にありがちな悩みを自分事として捉えてもらいつつ、本文で紹介するイベントに興味を持たせること」となります。
「参加することで〇〇という特典がある」という情報を予め開示することも、イベントの参加者となるお客様にとってのメリットが可視化されるため有効な施策の一つです。
主催側が参加するお客様に与えることのできるメリットは、参加すること自体のメリットと、参加することが次に繋がるメリットの2種類があり、具体例は以下のようになります。
・参加すること自体のメリット:QUOカードの配布など
・参加することで今後得られるメリット:限定メルマガの配信など
付加価値について考える時は、イベントに参加すること自体、そしてイベントに参加することでの今後に関してのメリットをメールを通して可視化することを心がけましょう。
ここからは、イベント集客メールを作成する過程上においてのポイントや注意点を解説します。
この段落ではメールの本文のほかに、メール自体をより良いツールとするための施策についても解説しますので、是非一度目を通してみましょう。
イベント集客メールを作成する上での一つ目のポイントは、見込み顧客がメール自体へたどり着くための経路を増やすことです。
SNSを通してメールマガジンへの登録リンクを宣伝したり、Web広告を使ってメールアドレスの入力を促したりすることで、メールを通してのアプローチ方法が広がります。
また、自社のSNSアカウントやWebサイトにイベントの詳細情報を掲載する際に、詳細情報はメールに書かれていることを暗示することも流入経路開拓への一つの選択肢です。
より多くのファンや見込み顧客がメール自体にたどり着くようになったら、次はたどり着いたメールを実際に開封してもらうための取り組みを行わなければなりません。
ここでキーポイントとなるのはメールのタイトルの書き方です。たとえ大人数へ一斉に送信するテンプレートを使ったメールであっても、顧客側にそれを見抜かれないようにする工夫が必要となります。
メールを開いてもらいやすくなるタイトルの書き方のポイントには、以下のようなものがあります。
・「〇〇も絶賛」という構文を使い、この欄にインフルエンサーや権威性のある人物の名前を入れる
・メールのアイコンを一眼でわかるものに設定する
・参加特典を書く時に具体的な商品名を記載する
一つ目のポイントを実際に行う場合は事前の許可が必要になる場合が多いため、ここで必要になる費用を投資として計算できるかどうかは事前に社内で話し合っておきましょう。
集客を行うためのメールの開封率が上がったら、次はより多くのお客様にイベント参加の意思決定をしてもらうための工夫をする必要があります。
ここではメール本文の中で施策を考える必要があり、イベントに参加することで得られるメリットを「簡潔に、わかりやすく、見えやすく」まとめることがポイントです。
より多くのお客様にイベント参加の意思決定をしてもらうためのメールを作成する時は、以下の点を意識しておきましょう。
・冒頭部分で「何のためのイベントなのか」をわかりやすく書く
・参加してくれた人への特典を書く箇所を目に留まるデザインにしておく
・アンケートや質問形式のテキストを使う場合は、記述式でなく選択式にする
より多くのお客様にイベントに参加してもらうためには、メールという短い文章の中で「参加することで何を得られるのか」を可視化することが最大のポイントとなります。
ここからは、実際にメールを通してイベント集客を行う上での手順を解説します。
以下で解説するそれぞれのステップを行う目的を理解し、それぞれの作業の過程にて押さえておくポイントを明確にしておきましょう。
メールを通してイベント集客を行うにあたって、まずは集客の方法にメールを使う理由をチーム全体で明らかにしておく必要があります。
このステップでの目的はメールでの集客を行う理由だけでなく、自社商品やサービスを宣伝するのに有効なメール以外の施策の発見にも繋がることがポイントです。
メールを使って集客を行う目的が決まったら、次はイベントに呼びたい参加者の人数を二つの視点に分けて考えるステップです。
その二つのステップとは、「最低限参加してほしい人数」と「できれば集めたい人数」の二つとなります。
最低限達成しなければならない目標人数を定めると同時に、現実的に達成可能であるかどうかの境目である目標値を設定することで、集客状況の良し悪しを判断しやすくなります。
メールマーケティングを行う理由や目的が定まったら、次は自社で開催するイベントにおいて宣伝する事項の現状を把握するステップです。
「イベントを通してお客様に与えることのできる価値は何か」を把握することで、次のステップである「見込み顧客の選定」への手がかりとなる情報を得ることができます。
自社で開催するイベントの現状分析が終わったら、次は実際にメールを通して集客を行う対象となる見込み顧客の選定を行うステップとなります。
ここで決めるのはターゲットとなる顧客層だけでなく、今後イベント自体の需要が拡大しそうな年齢層や業界など、幅広い視点で市場を開拓するイメージを持つことが大切です。
以上のステップが全て完了したら、次は実際にメールを作成して集客を行うステップです。
上記段落で紹介した文章のコツやメール自体の認知度の拡大へ向けた施策を行うことで、より多くの人々をイベントに取り込めるよう施策を練っていきましょう。
以上のステップが全て完了したら、次はイベントの集客状況をチーム全体で定期的に見直しつつ、問題点の洗い出しや目標数値との差を分析するステップです。
もしもイベント参加者の集まりが悪い場合、メールやSNSだけでなくオフラインでの呼び込みや会社間の人脈を活かした取り組みを行う必要があるかもしれません。
また社内で開催しているイベントにある程度以上の常連となっている顧客がいる場合、参加回数によって得られる特典を付与するのも一つの選択肢となります。
メールでの集客を行う施策は一度決めて終わりでは無く、実行していく中で日々改善していく中で最終的に結果を出す方法を考えるといったイメージを持つことがポイントです。
「メールでのイベント集客」について幅広く解説しました。
現代ではアナログと言われているメールも、他のSNSやツールと併用することで集客において他のツールにはない効果を発揮する可能性がグッと上がるのです。
メールを通してイベントへの参加率を上げるには、集客への取り組みを「見つけてもらう」「見てもらう」「参加してもらう」の3段階に分けて実施する必要があります。
「メールでのイベント集客が上手くいかない」と悩む方は、この記事を参考にして現状つまずいている問題点を明確にし、改善に向けての取り組みを行いましょう。
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