「メールマーケティングに取り組むことになったから、成功事例を見ておきたい」
「メールマーケティングで成果を出すためには、どんなコツがあるのだろう」
このように考えているマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。
メールマーケティングは開封をしてもらえないと効果がないため、成功事例や成果を出すコツを把握しておきたいですよね。
今回の記事では、メールマーケティングの成功事例やメールマーケティングを成功させるノウハウを紹介します。
おすすめのツールも紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
目次
メールマーケティングとは、メールにより顧客にアプローチするマーケティング手法です。
新規顧客の獲得や既存顧客との関係維持、しばらくコミュニケーションをとっていなかった顧客へのアプローチを行います。
よく耳にするメルマガはメールマーケティングの一種であり、メールマーケティングの一種です。
メルマガはメールで情報提供を行うのに対して、メールマーケティングは顧客が購買などの行動を起こすことを主な目的としています。
メールマーケティングは低予算で行えるのにもかかわらず、効果的な施策です。
顧客リストは自社保有のものを利用でき、メール配信サービスを利用しても1通あたりにかかるコストはわずかです。
メールにECサイトや自社サイトのURLを掲載できるので、最終的な商品やサービスの購買にも繋がりやすいといえます。
メールマーケティングは、投資効果の高いマーケティング手法です。
メールマーケティングの主なメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
メールマーケティングを行う際のヒントも含んだ内容なので、ぜひ確認してください。
メールマーケティングを行うと、リードの育成に繋がるのがメリットの1つです。
顧客の興味や関心に合わせて情報発信し長期的な関係を築くことで、将来的に顧客からの問い合わせが届くようになります。
人は商品やサービスを選ぶとき、Webで検索することが多いです。
多くの情報を目にした中で、自社の商品やサービスを購入してくれるかどうかは分かりません。
そこで、メールマーケティングには多くの情報の中から顧客の視線を自社に向け、他の商品・サービスに流出するのを防ぐ効果があります。
メールマーケティングを行うことで、業務効率化にも繋がります。
営業担当が自ら電話や訪問営業を行うと、1件ずつしか対応できない上に断られることもあり、非効率的です。
しかし、メール配信であれば、一斉配信をして興味をもってくれた顧客だけにアプローチを行えばよいため、効率的に営業を行えます。
また、ユーザーのアクションに合わせた順序で自動配信できる「ステップメール」を利用すれば、さらなる効率化が可能です。
商品を購入してくれた顧客へのお礼メールや。フォローメールとして役立ちます。
メールマーケティングでは、一度商品やサービスを購入した顧客にも手軽にアプローチが可能です。
商品やサービスを購入した顧客とメールを通して関係性を築くことで、再度の購買に繋げられます。
以前に購入した商品やサービスの類似品を案内して、購買意欲を刺激し、リピーターを獲得しましょう。
メールマーケティングでは、効果検証が比較的簡単に行えます。
開封率が高いメールはどれか、その中でもどのメールが問い合わせに繋がっているのかなどの分析がしやすいです。
顧客の行動を分析することで購買に繋がり、売上アップを期待できます。
分析を重ねることで、施策の改善に繋がるでしょう。
今回紹介するメールマーケティングの成功事例は、以下の10社です。
それぞれに工夫が見られますので、自社で取り入れられそうなものはぜひ参考にしてください。
株式会社北斗社は、印刷事業をはじめWebの企画や製作を手掛けている企業です。
同社は当初、電話営業をメインとしたマーケティングを行っていたそうです。
しかし、年々アポイントの獲得率が低下してきたことや企業規模の拡大により、営業方法を変える必要が出てきました。
そこで同社は、展示会で名刺交換した人にメールを送り、反応を示した人に対してアプローチをかける方法に切り替えたそうです。
その結果、アポイント獲得率とともに成約率も向上しました。
また、月1回配信しているメルマガを開封した顧客にもアプローチし、効率的な営業を行っています。
株式会社ワムは、エステサロンの運営をはじめ、エステサロン向けに美容・健康関連機器の企画・開発・製造を行っている企業です。
同社は顧客リストから成約に繋がらないことや、資料請求してくれた顧客に対してフォローができていないことが課題でした。
そこで、見込み客の行動を分析できるツールを導入し、メルマガやDMなどの行動履歴から適切なアプローチを行いました。
その結果、メルマガに反応してくれる顧客が増加し、問い合わせからの成約率もアップしています。
デジタル総合印刷株式会社は、印刷業やICTによるデジタルソリューション事業を行っている企業です。
同社は展示会で見込み客を獲得したものの、アプローチや進捗管理が上手くできていなかったことが課題でした。
そこで、見込み客の動きやアプローチを管理できるツールを導入し、見込み客のニーズを把握することに努めました。
見込み客のニーズを把握した上でメール配信を行ったところ、1回の配信で33件のサイトアクセスを得ることに成功しています。
株式会社TSIホールディングスは「nano・univers」eなど60以上のブランドを展開するアパレル企業です。
2008年にメール配信システムを導入し、現在は20～30のブランドで利用しています。
AIを活用したレコメンドメールの配信で、1通あたりの売上額が最大31%アップしたブランドもあるそうです。
顧客の好みに合わせたコーディネートをメールで提案することで、レコメンドした商品や類似商品の購入に繋がったといいます。
顧客一人ひとりに違った内容のメールを配信することで、購買意欲を上手く刺激した事例です。
株式会社ベルーナは、ファッションやインテリアを扱う総合通販事業や、化粧品や食料品を扱う専門通販事業を展開する企業です。
同社はメルマガ会員を購入率の高い商品カテゴリで9グループに分け、それぞれの区分に合った商品情報を配信しています。
また、顧客の行動に合わせてメール配信を行っています。
例えば、顧客がお気に入り登録した商品を値下げしたり、在庫がわずかになったりした際に通知するといった方法です。
顧客の行動履歴に基づいたメール配信は、高い購買率に繋がっているそうです。
株式会社バンク・オブ・イノベーションは、スマホゲームの開発・運営を手掛けている企業です。
同社は会員に一斉配信するのではなく、一人ひとりに合わせた内容のメールを配信しました。
まず、ゲーム内での会員の行動からどのようなプレゼントをすれば喜ばれるのかを分析し、分析結果をもとにメールを作成したそうです。
そして、各メールの件名と本文に配信条件を設定し、ターゲットに合わせてメール配信を行いました。
会員がゲームをインストールした時間から忙しくない時間帯を推測し、その時間に配信をする工夫も行っています。
パルシステム生活協同組合連合会は、生協宅配サービスの運営を行う企業です。
同社には、週1回決められた曜日に食品や生活用品を注文できるオンラインパルというサービスがあります。
以前、オンラインパルには、来週分の注文をし忘れたという問い合わせが多くあったそうです。
そこで、ツールを用いて次回の注文を行っていない会員を抽出し、買い忘れがないかのフォローメール配信を開始しました。
結果、買い忘れによる機会損失をなくし、売上アップに繋がりました。
株式会社オウチーノは、住宅購入・賃貸・建築・リフォームなどの住宅情報提供や、住まいの相談サービスを行っている企業です。
新築物件と中古物件のそれぞれのサイトで資料請求をしてくれたユーザーのうち、希望者に住宅情報のメール配信を行っています。
メール配信により資料請求で終わらせることなく、顧客との関係性を築くことを目的に行っているそうです。
メール配信とリターゲティング広告とを比較してCPC換算したところ、メール配信のほうが安価で成果があったといいます。
まさに、メールマーケティングのメリットを証明した事例といえるでしょう。
株式会社enishは、ソーシャルゲームアプリの企画・開発・運営などを行う企業です。
同社は登録したユーザーに対し、新作ゲームの特典の案内などをリリース前にメール配信しています。
登録者が友人を紹介することで特典を得られる仕組みにしており、2か月で登録者数10万人を超えています。
同社は公式TwitterやFacebookも運営していますが、メール配信のほうがユーザーの反応が良いそうです。
オウチーノと同様に、メールマーケティングの効果を示した事例といえるでしょう。
株式会社ハウス オブ ローゼは、自然志向の化粧品やスキンケア商品などの企画・販売を行う企業です。
同社はメール配信を始めたものの、当初はなかなか結果が出ませんでした。
そこで、店頭のポップやレジでメルマガの宣伝をしたり、スタッフにメルマガの案内をしてもらったりと工夫を行ったそうです。
その後、登録会員数を増やせるようになりました。
毎月のクーポン付きメールは顧客の反応もよく、リピーターも獲得しています。
ただメール配信をするだけでなく、工夫することで効果が増大することを示した事例と言えるでしょう。
ここでは、メールマーケティングを行う際におすすめのツールを5つご紹介します。
それぞれのおすすめポイントを簡単に表でまとめました。
| ツール名 | おすすめポイント | 運営会社 |
| Cuenote FC | 月間累計配信数40億通・毎時950万通以上の高速配信知識がなくてもHTMLメールが作成できる | ユミルリンク株式会社 |
| Twilio SendGrid | 世界中で利用されており、月間累計1,000億通以上の配信実績を誇る動作が安定していてストレスを感じない | 株式会社構造計画研究所 |
| blastmail | 顧客導入数シェア数11年連続No1 ※2022年5月時点マニュアルを読まずに操作できるシンプル設計 | 株式会社ラクスライトクラウド |
| WEBCAS e-mail | 累計毎時1,000万通、国内最高水準の高速メール生成エンジンを搭載金融機関や官公庁も導入する安心のセキュリティ | 株式会社WOW WORLD |
| 配配メール | 導入企業9,000社超えシンプルで使いやすい本格的なメールマーケティングに必要な機能が備わっている | 株式会社ラクス |
出典：Cuenote FC
Cuenote FCは、月間累計配信数40億通・毎時950万通以上の高速配信を実現したメール配信サービスです。
会員管理やメール配信後の効果測定が、グラフィカルに分かりやすく表示されるのが特徴です。
最新のHTMLメールエディターが標準装備され、顧客それぞれに合わせたOne to Oneのパーソナライズ配信もできます。
クラウド型サービスの他、オンプレミス型の提供もしており、無料でデモ環境が利用可能です。
【料金】
Twilio SendGridは、世界中で利用されているクラウド型のメール配信サービスです。
月間累計1,000億通以上の配信実績を誇っています。
送信ドメインの認証やバウンスメールの対処など手間がかかる作業も、Twilio SendGridで簡単に行えます。
メールの到達や開封・リンククリックなどがリアルタイムで確認でき、原因究明やメール配信業務の改善が可能です。
【料金】
出典：blastmail
blastmailは、契約社数が1万8,000社を突破したメール配信サービスです。
マニュアルを読まずとも利用できるシンプルさで、顧客導入数シェア数11年連続No1を獲得しています（2022年5月現在）。
独自開発の高速配信エンジンと、10年間メールのみに取り組んできた専門性により、安定してメールを到達させます。
【料金】
出典：WEBCAS
WEBCAS e-mailは、累計毎時1,000万通という国内最高水準の高速メール生成エンジンを搭載しています。
大手企業から金融機関、官公庁が採用しており、安心のセキュリティ性をもっています。
データベースや他システムの連携に強みがあり、期間DBをはじめ様々なシステムに接続できるのが特徴です。
【料金】
※初期費用0円は2023年3月までのキャンペーン
保守費用 要問い合わせ
出典：配配メール
配配メールは、本格的なメールマーケティングを行うのに必要なステップメールやA/Bテストなどの機能が備わっています。
メール配信に特化しており、シンプルかつ分かりやすい設計で誰でも簡単に操作可能です。
メールマーケティング初心者には嬉しい、手厚いフォローも魅力と言えるでしょう。
導入前から導入後まで、システムの操作だけでなく運用に踏み込んだサポートを行ってくれます。
【料金】
要問い合わせ
メールマーケティングで成果を出すためのコツは、以下の5つです。
先ほどの成功事例と合わせてコツも押さえてくことで、メールマーケティングの効果が出やすくなります。
メールが読まれやすい配信時間を設定することで、開封率が上がります。
例えば、ターゲットが企業に勤める人であれば、朝夕の出勤や退勤の時間帯、お昼休みの時間帯が効果的といえるでしょう。
主婦層であれば、午前中は家事で忙しいことが多いため、午後から夕方にかけて配信するのが良いと考えられます。
顧客一人ひとりに配信時間を定められれば、より効果的と言えるでしょう。
配信時間に気を配ることで、メールの未開封を防ぎやすくなります。
メールを作成する際には、顧客が読みたくなるようなタイトルや見出しをつけることが大切です。
顧客は届いたタイトルを見て、開封するかどうかを判断します。
例えば、「〇〇様へ特別なご案内！期間限定30%オフクーポンプレゼント」というタイトルでメールが届いたとしましょう。
ただのメールではなく、クーポンがついているなら開封してみようかなと思うはずです。
また、自分の名前が入っていることや特別であることが書かれているため、自分に向けて送られてきたという感覚も高まります。
ただし、メールの内容を超えた誇大表現は信頼を失うため控えましょう。
メールマーケティングにおいても、ターゲティングは基本です。
メール配信登録者の中からターゲットを定めてメールを送る、ターゲティングメールという手法もあります。
例えば、女性限定の資産形成セミナーを大阪で開催したいとしましょう。
このセミナーの案内をメール配信する際に、登録会員全員に配信しても無駄が生まれてしまいます。
男性は対象外ですし、女性でも関西圏に居住していなければ参加は難しいでしょう。
メール内容に応じて、配信する顧客を定めることが重要です。
メールを読むことで、顧客に具体的なメリットがなければいけません。
例えば限定セールを案内すれば顧客はお得に買い物ができますし、セミナーの案内はセミナーを受講することで悩みが解決できます。
顧客の課題に合わせた有益な情報を配信する場合もあるでしょう。
ただPRするためにメールを配信するのではなく、顧客が何かしらのメリットを得られるメールを送る必要があります。
メールを配信するだけではなく、効果測定を行って改善を図りましょう。
メールの開封率やクリック率、滞在時間などからメール配信の成果を分析し、アップデートを行う必要があります。
ツールの導入などを行うことで効率的に効果測定ができる環境を整え、メール配信の成果を高めていくことが成功のポイントです。
メールマーケティングは効率的に営業ができ、効果検証もしやすいといったメリットがあります。
メールマーケティングを成功させるには、他社の事例を参考にするのが効果的です。
今回ご紹介した10社の事例をもとに、自社でのメールマーケティングを強化しましょう。
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