2022.09.17

コンテンツマーケティングとは?成功させるためのポイントや企業の事例も解説

「メディア運営が認知や集客につながらない」

「コンテンツマーケティングは何から始めるべきか知りたい」

このような悩みを抱えていませんか。

コンテンツマーケティング導入による成功事例は多く、成功した場合は販促費の削減や顧客数の増加が望めます。

そこで今回の記事では、コンテンツマーケティングの特徴や成功事例、始める際のステップを解説します。

この記事を読むことで、コンテンツマーケティングについて具体的にイメージできるでしょう。

本格的にコンテンツマーケティングを始めたいという担当者の方は、ぜひご参考にしてください。

1.コンテンツマーケティングとは?

コンテンツマーケティングとは、高品質なコンテンツをユーザーに提供し、ニーズを育てることでファンを獲得していくマーケティング手法を指します。

最近のユーザーは広告を避ける傾向があり、プッシュ広告やWeb広告では会社やコンテンツが認知されにくくなってきました。

そこで、コンテンツマーケティングでは潜在顧客の獲得を主な目的としています。

ユーザーのために有益な情報を発信しコンテンツを「見つけてもらう」手法ともいえるでしょう。

2.コンテンツマーケティングの特徴4選

コンテンツマーケティングの特徴として、以下の4つが挙げられるでしょう。

  1. 資産性が高い
  2. SNSとの相性が良い
  3. 顧客のロイヤリティ向上につながる
  4. ブランディングにつながる

これらの特徴を把握しておくと、コンテンツマーケティングの重要性が理解しやすくなります。

1. 資産性が高い

Web広告などはフロー型と言われ、大きな利益を期待できるものの資産的な価値はありません。

それに対しSEOを主軸とするコンテンツマーケティングは、情報を蓄積し続けるストック型コンテンツといわれています。

ストック型コンテンツは時期によって左右されにくく、記事が上位に表示されると安定したアクセス数を獲得しやすいのがメリットです。

安定的に集客を実現させたいという場合に特におすすめな手法といえるでしょう。

2. SNSとの相性が良い

コンテンツマーケティングの運用には、情報の拡散が必要不可欠といえます。

コンテンツを立ち上げて間もない時期は検索順位が上がらず、自社メディアが認知されていないことが多いからです。

そこでSNSを使って情報発信を行い、誘導することでアクセス数のアップが見込めます。

また、発信したコンテンツの質が高い場合は、ユーザーを通して2次拡散されやすくなるため、さらなる集客が期待できるのもメリットです。

3. 顧客のロイヤリティ向上につながる

集客や利益を目的としたLPコンテンツでは、顧客ロイヤリティの継続的な向上は期待できません。

そこで、長期的な資産性があるコンテンツマーケティングでは、ニーズの求める情報を提供していくことでファン化が実現しやすくなります。

ファン化したユーザーは製品やサービスに対しての意識が高まり、購買意欲が向上しやすくなるでしょう。

4. ブランディングにつながる

コンテンツマーケティングを行うことで、作成したコンテンツが自社の商品やサービスを利用したユーザー以外にも認知されやすくなります。

獲得したファンの口コミによって情報が拡散され、自社のさらなる認知度拡大に繋がります。

自社のブランディングを強化したいという企業に特におすすめな手法といえるでしょう。

3.コンテンツマーケティングにおける企業の成功事例4選

コンテンツマーケティングの成功事例として以下の4社を紹介します。

  1. 株式会社セールスフォース・ドットコム
  2.  freee株式会社
  3. 山洋電気株式会社
  4. 株式会社グロービス

これらの企業の成功事例から、成功するために必要なポイントを確認していきましょう。

1. 株式会社セールスフォース・ドットコム

株式会社セールスフォース・ドットコムはアメリカに本社を構え、日本にもオフィスがある企業です。

サービスとして、クラウドアプリやクラウドプラットフォームを提供しています。

ビジネスに役立つコンテンツを中心に発信する「Saledsforceブログ」を運営し、コンテンツマーケティングを成功させています。

セールスフォースが成功を収めたポイントとして、以下の2つが挙げられるでしょう。

  • オウンドメディア内に質の高いブログページを設置
  • 各コンテンツに資料を請求してもらえるよう設計

ユーザーの悩みを解決できる良質なコンテンツの締めくくりに「さらに詳しい情報が知りたい方は資料を」「導入・成功したい人は著名人のセミナー参加を」といったように上手く訴求につなげています。

2. freee株式会社

 freee株式会社が運営する「経営ハッカー」は、BtoB向けに会計や財務管理に関するコンテンツを発信しているオウンドメディアです。

クラウド会計ソフトを提供しているfreeeは、パートナーである会計士や税理士などの専門家がコンテンツを作成しており、高い信頼性があります。

freee株式会社がコンテンツマーケティングで成功したポイントとして、以下の2つが挙げられるでしょう。

  • コンテンツから資料や動画を無料ダウンロードできるようにした
  • 過去コンテンツの整理・内部リンクによるSEOを図った

SEOにより自然流入を拡大し、会計や経理のノウハウや重要性をユーザーに伝えた上で、業務効率化できる会計ソフトの提供につながる資料を配布しました。

質の高い無料コンテンツでユーザーの興味を引き、集客に成功した事例といえるでしょう。

3. 山洋電気株式会社

山洋電気株式会社が運営する「Tech Compass」は、問題の解決事例を中心とした独自性の高いコンテンツを配信しているオウンドメディアです。

さまざまな機器とシステムの開発・製造・販売を行っている山洋電気は、自社の活動をコンテンツで上手く伝えています。

そこで山洋電気株式会社が成功したポイントとして、以下の3つが挙げられるでしょう。

  • 課題解決できる良質な無料をコンテンツを発信している
  • 技術・資料に関する資料を無料ダウンロードできる
  • 顔出しの社内インタビューコンテンツにより企業の透明性をアピールしている

基礎知識を学べる「山洋教室」といったメールマガジンの配信も行っており、上手くナーチャリングを図っています。

4. 株式会社グロービス

株式会社グロービスが運営する「グロービス公式サイト」は、企業・個人向けに経営・投資・人材育成のコンテンツを配信しているオウンドメディアです。

「採用サイト」のグロービス特設サイトを合わせて運用しており、採用動画を活用したマーケティング施策を実施しています。

株式会社グロービスが成功したポイントとして、以下の3つが挙げられるでしょう。

  • ターゲティング精度を高め、求職者が求める情報を適切に発信している
  • 2分30秒程度の短い動画に要素を詰め込み、離脱しにくくしている
  • 概要欄・採用サイトと組み合わせて情報発信をしている

動画により導線を作り、概要欄・採用サイトによる情報のカバー、求職者のエントリーにつなげている成功事例です。

4.コンテンツマーケティングを始める際の7つのステップ

コンテンツマーケティングを始める際のステップは、以下の7つです。

  1. ペルソナの策定
  2. カスタマージャーニーの作成
  3. キーワード分析
  4. コンテンツマップの作成
  5. 外注方法の決定
  6. コンテンツ作成の実施
  7. 分析・改善

いずれもコンテンツマーケティングを成功させるための重要なステップなので、1つずつチェックしましょう。

1. ペルソナの策定

ペルソナとは、売り出したい商品やサービスを販売する際に明確化された人物像を指します。

ある程度括りの大きい「ターゲット」とは定義が異なり、ペルソナは架空の1人の人物像を想定し顧客プロフィールを設定するのが特徴です。

  • 年齢・性別・居住地
  • 就いている業種
  • 生活パターン・家族構成
  • 収入・貯蓄
  • 趣味や人間性

ペルソナを設定できなければ、ユーザーに刺さるコンテンツが作れなくなってしまいます。

「自社の商品やサービスを必要とする人はどのような人なのか」「その人が抱える悩みや課題にどのようにアプローチするのか」といったポイントを明確化し、ユーザーの行動を促すコンテンツを作成しましょう。

2. カスタマージャーニーの作成

カスタマージャーニーとは、顧客が製品・サービスの購入に至るまでのプロセスを可視化したものです。

「どのようなストーリーを経て、購買に行き着くのか」というマップを作成しなければ、購買ルートを形成できません。

  • 認知後のストーリー
  • ペルソナの心情
  • ニーズの検討
  • 商品に対しての評価
  • 商品を購入したペルソナの経験

このようにモデルケースを準備し「コンテンツの方向性「必要な情報」「購買後のペルソナの行動」などを明確にしておく必要があります。

カスタマージャーニーを作成して、ペルソナにとって最適なマーケティングを構築しましょう。

3. キーワード分析

オウンドメディアの運用にはSEOが必要であり、ペルソナが悩みを解決するために検索するキーワードの分析が重要です。

Google広告のツールであるキーワードプランナーや外部ツールを用いて、ペルソナが検索すると想定されるキーワードをコンテンツの作成に活用します。

キーワードを分析することで、購買志向や動向・今後の需要を把握でき、メディアへの検索流入を構築する判断材料になります。

4. コンテンツマップの作成

コンテンツマップは、サイト内のどういったコンテンツがあるか俯瞰して確認できる図を指します。

コンテンツマップの作成には、トピッククラスターと呼ばれるコンテンツの整理方法を活用する場合が多いです。

トピッククラスターとはメイントピックを柱として、その周囲をサブトピックで囲むように一つの集合体のようなコンテンツにするものです。

例えば「マーケティング」をメイントピックにした場合、サブトピックとして

  • コンテンツ
  • ブランディング
  • 顧客ロイヤリティ

といったように、関連したトピックをつなげることで以下3つのメリットを得られます。

  • サイト構造がGoogleにとって分かりやすくなる
  • 内部リンクでつなげることでSEO評価が伝播される
  • コンテンツの網羅性が高まり、Googleから評価されやすくなる

ユーザーのニーズに沿ったトピックを選び、コンテンツマップを作成することで集客につながるコンテンツマーケティングが実現しやすくなります。

5. 外注方法の決定

コンテンツの設計や作成には多くの時間がかかるので、社内のリソースだけでは足りない場合があります。

社内のリソースが足りないという場合は、フリーのディレクターやライターに外注しながら運用することが大切です。

コンテンツマーケティングでは、継続的にコンテンツを発信する必要があるため、事前にどのような外注方法にするか決定しておきましょう。

  • 編集プロダクションに依頼する
  • コンテンツ作成を専門にしている企業へ依頼する
  • 個人ライターに依頼する

これらはあくまでも参考例なので、予算や計画に応じて外注方法を決定しましょう。

6. コンテンツ作成の実施

これまでのステップから設定されたものをコンテンツに落とし込んでいきます。

コンテンツマップをもとに作成する優先順位を決め、設定したペルソナが求めている情報をまとめましょう。

また、コンテンツマーケティングでCVにつなげるためには、以下の対策も必須です。

  • 自然流入の強化のためにSEOを実施
  • 作成したサイトマップに沿って内部リンクを設置
  • コンテンツの最後に資料ダウンロードを促すCTAを実施

7. 分析・改善

コンテンツを配信したら分析と改善を行いましょう。

キーワードやニーズは時間とともに変化していくため、コンテンツの分析内容をもとに改善していく必要があります。

分析において重要なポイントは、以下の通りです。

  • コンテンツの流入先やクリック率
  • コンテンツ滞在時間
  • コンテンツを見たユーザーの年代
  • コンテンツに流入した検索ワード
  • 既存コンテンツにおける情報の鮮度

これらの分析をもとに、コンテンツを定期的に改善していきましょう。

コンテンツマーケティングを実施する場合は、外注を行った場合でも多くのリソースを消費します。

そこで、コンテンツマーケティングを丸ごと外注したいという場合は、株式会社INFLUにお任せください。

企画立案、運用、改善などのサービスを一貫して実施しているので、ご依頼いただくことでオウンドメディアの手軽な運用が実現します。

以下のページから詳細をチェックできるので、ぜひご参考にしてください。

5.コンテンツマーケティングを成功させるための6つのポイント

コンテンツマーケティングを成功させるためのポイントは以下の6つです。

  1. 質を重視する
  2. SEOを意識する
  3. 定期的なリライトを行う
  4. 分析を怠らない
  5. SNSなどでも認知拡大を狙う
  6. ノウハウのある会社に外注する

重要なポイントなので、1つずつチェックしていきましょう。

1. 質を重視する

コンテンツマーケティングを実施する際は、量ではなく質を重視しましょう。

質が低いコンテンツはユーザーの役に立たないコンテンツとしてみなされ、Googleからの評価が下がります。

読者から見ても満足できるコンテンツにならないので、集客効果も生まれません。

そこでコンテンツの質を高めるために必要なポイントとして、以下の4つを意識しましょう。

  • ニーズに合わせた最適な疑問解決
  • 見やすさや読みやすさ
  • 情報の網羅性
  • 競合にはない独自性

コンテンツマーケティングで質の高いコンテンツを発信することで、より多くの方に拡散されやすくなります。

コンテンツの質によって会社の信頼性を判断されることもあるので、量ではなく質を重視したコンテンツを作成しましょう。

2. SEOを意識する

オウンドメディアでは検索流入を増やすために、SEOを意識したコンテンツの作成が必須です。

SEOを意識していないコンテンツは上位に上がりにくくなり、集客効果が落ちてしまいます。

参考例として、検索エンジンの順位ごとのクリック率データを見てみましょう。

検索順位クリック率(%)
113.94
27.52
34.68
43.91
52.98
62.42
72.06
81.78
91.46
101.32

※検索ボリュームを10,000/月とした時の流入数

引用:2021 CTR Research Study

この表から分かるように検索順位1位と10位では約13倍の差があるため、SEOの必要性は高いといえます。

SEOで実施するポイントとして、以下の5つを意識しましょう。

  • ツールを使ったキーワード選定
  • クリック率やユーザー滞在時間の向上
  • E-A-T(専門性、権威性、信頼性)の高いコンテンツの作成
  • 内部リンク施策の実施
  • クローラーが理解しやすいサイト構造の設計

3. 定期的なリライトを行う

過去に作成したコンテンツは放置すると情報が古くなるので、定期的にリライトしていく必要があります。

リライトするポイントは以下の4つです。

  • 最新情報への更新
  • 関連ワードなどの増減や変更
  • 見出しの追加
  • CTAの文言の変更

検索ワードやニーズは、時間の経過やトレンドの移行によって変化していくため、状況に応じて対策していかなければいけません。

定期的にリライトを実施して、コンテンツを改善していきましょう。

4. 分析を怠らない

コンテンツの改善するためにはGoogleアナリティクスやサーチコンソールを使って、アクセス数や流入キーワードの分析を行う必要があります。

記事ごとの成果を見ながら、優先順位を付けて改善することが大切です。

改善を繰り返すことでコンテンツの質が向上するのはもちろん、検索順位の上昇にもつながります。

集めたデータから定期的に改善を行い、より質の高いコンテンツを作成することを意識しましょう。

5. SNSなどでも認知拡大を狙う

コンテンツマーケティングにて流入を狙う場合、SNSも活用することでさらなるアクセス数の増加が見込めます。

特に初期段階では検索順位が上がらないケースも多いので、SNSを併用すると効果的です。

Twitterは特に拡散力が高く、より多くの人にリーチしやすくなります。

アクセス数や滞在時間の増加によって、検索順位も上がりやすくなるのでSNSも併用して集客を実施しましょう。

6. ノウハウのある会社に外注を行う

コンテンツマーケティングの効果を早期に出したい場合は、外注を検討しましょう。

対応できる部分は企業のプランによって異なりますが、企画からコンテンツ作成、分析や改善までを一貫して行う企業もあります。

コンテンツを外注することで社内のリソースを節約できるため、自社のコア業務に集中しやすくなります。

コストはかかりますが、リソースを節約しながらコンテンツマーケティングを成功させる場合はノウハウのある会社への外注を検討しましょう。

詳細はこちらから確認できます。

6.コンテンツマーケティングについて学べる4つの本

コンテンツマーケティングをより詳しく学べる書籍として、以下の4冊が挙げられます。

  1. いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本
  2. できるところからスタートする コンテンツマーケティングの手法88
  3.  BtoB企業のためのマーケティングコンテンツ制作ガイド
  4. 10年つかえるSEOの基本

それぞれの特徴や概要を解説しますので、ご参考にしてください。

1. いちばんやさしいコンテンツマーケティングの教本

こちらの本は、コンテンツマーケティングについての解説・導入準備・実践方法など、マーケティング初心者でもわかるように書かれています。

内容はマーケティング初心者に限らず、情報量の多さから中級者にも需要が高い書籍です。

SEOについても学べるので、この一冊でコンテンツマーケティングの基礎を磨けるでしょう。

2. できるところからスタートする コンテンツマーケティングの手法88

こちらの本では、コンテンツマーケティングについての情報だけではなく、SEOやライティングについて解説されています。

マーケティングだけではなく、ライティングについても学べる本は少ないため1冊でお得に学べる本といえるでしょう。

分析やサイト制作についても学べるので、基礎を学ぶ際におすすめな1冊です。

3. BtoB企業のためのマーケティングコンテンツ制作ガイド

こちらは、BtoB企業に特化したコンサルティング会社を経営する宮﨑 晃彦さんが制作した書籍です。

企業向けということもありビジネス要素が強く、自身が支援した企業の事例を交えて解説しています。

具体的な事例を見ながら、分かりやすく学びたいという方におすすめの1冊です。

4. 10年つかえるSEOの基本

こちらはSEOやメディア運営ジャンルで多大な成果を挙げているナイル株式会社取締役、土居健太郎さんが制作した書籍です。

トレンドやテクニックではなく、SEOの本質や考え方がまとめられています。

読みやすいように仕上げられていますが、内容は深いため実務に役立つ知識が得られるでしょう。

7.コンテンツマーケティングで効率的な認知拡大を

コンテンツマーケティングを実施することで、広告コストの削減や認知拡大が可能です。

資産的な価値が高いことからも、業界問わず取り組むべき価値のある施策といえるでしょう。

この記事にはコンテンツマーケティングの実践手順や成功のポイントを解説しているので、自社で実践する際のヒントにしてください。

しかし、コンテンツマーケティングには専門的知識や多くの時間が必要であり、自社で実施するのは簡単ではありません。

そこでWebマーケティング全体のサポートを依頼したいと考えている場合は、株式会社INFLUにお任せください。

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