ECサイトの運用方法は時代とともに選択肢が広がり続けているものの、実際に集客を行うにあたっては、ファンを増やすための導線作りやツールの活用が必要不可欠です。
この記事では、ECサイトに集客を行うための事前準備や具体的なステップに加えて、集客に繋がるサービスについても解説します。
目次
ECサイトの集客を行うにあたっては、より多くの見込み顧客を引き寄せるための以下3つのステップが必要不可欠です。
・ECサイトの立ち上げ・事前準備
・自社商品・サービスの認知度向上への取り組み
・単発だけでなく長期的なファンの獲得
これら3つのステップを含む集客の導線を作ることで、ECサイトヘ訪れる人数そのものだけでなく、長期的なファンや購買客となる可能性もグッと上がります。
“ECサイトを作りたいけどホームページやアプリを作れない”このような悩みを持つ方は少なくありません。
しかし、現在は多くのツールを使いこなすことで、ITやWeb系のスキルや専門知識がなくてもECサイト自体は比較的簡単に立ち上げることができます。
実際にECサイトを作って集客するには以下2つのステップが欠かせません。以下の段落で解説する内容に一度目を通しておきましょう。
ECサイトを立ち上げた当初は、訪問客、フォロワーやファンは0人です。
ターゲットとなる見込み顧客の自社商品・サービスに対する認知度を向上させるには、広告やSNSなど集客の導線を作ることが必要不可欠となります。
自社のECサイトの売上や訪問数がある程度伸びた後は、長期的にフォローを行ってくれるファンを増加させるための取り組みを行います。
ターゲットとなる見込み顧客へのアプローチがある程度成功したら、次は自社ECサイトを長期的に応援してくれるファンを獲得するステップとなります。
前述の通りECサイトでの集客は、ただ人を集めるためのものではありません。ECサイトにおける集客での目的は「長期的なファンを作ること」です。
自社のECサイトにおいてより多くの長期的なファンを獲得し続けるためにも、割引クーポンや会員限定特典などのカスタマーバリューを与え続けることがポイントとなります。
ここからは、ECサイトへの集客を行う上で押さえておきたい方法を4つ解説します。
ECサイトの集客方法は大きく分けて以下4種類があり、それぞれにメリットや難しさがあります。是非参考にしてみましょう。
ECサイトへの集客を効率よく行う一つ目の方法は、Web広告を活用することです。
Web広告には主に以下6種類があり、どれも使い方次第では自社商品・サービスの認知拡大に効果的です。目的やターゲットに応じて使い分けてください。
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに合わせて表示される広告のことを指します。
「検索連動型広告」とも呼ばれており、有料のサービスを使うことで特定のキーワードにおける検索順位の上位表示などを実現できることが強みです。
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上に画像・動画などの形式で表示される広告のことを指します。
ユーザーの目にとまりやすいといったメリットがある反面、ディスプレイ広告の存在自体を嫌がる人も多いため、導入時は表示場所を考える必要があります。
インフィード広告とは、SNS上のコンテンツとコンテンツの間に挿入される広告のことを指します。
見た目が通常の記事などと大差なく、興味関心に応じて消費者がクリックしやすいという特性があります。
「成果報酬型広告」と呼ばれる広告手法の一つです。アフィリエイターは、購買に結びつけるためのWebサイトなどを作り、SEOなどを用いて露出を高めます。
その効果はクリックしたユーザーのコンバージョン率で決まります。
コンバージョンとはユーザーが広告のクリックを通して行った「購入」や「資料請求」などの具体的なアクションを指し、その数や確率によって報酬が発生する仕組みです。
動画広告はその名の通り、動画を用いてユーザーに視聴覚両方の情報を提供する広告手法です。
リスティング広告と同様に配置場所がキーポイントとなる上に、動画自体をスキップせず最後まで見てもらえるためのコンテンツの充実性も求められる広告手法です。
InstagramやTwitter、FacebookなどのSNS上に広告を表示するものです。SNSはユーザーの属性や興味関心がどこにあるのかを把握しているため、広告を出稿する際はターゲットのずれが起こりにくいという特性があります。
また、SNSごとに特徴があるため、目的に応じた広告を出すことができます。
画像がメインのInstagramはブランド構築に向いています。Twitterは拡散効果があり、キャンペーンを用いた広告が効果的です。Facebookは経営者が使っていることが多いため、セミナーの案内やフランチャイズ加盟店の募集など、ビジネス構築に結びつきやすい内容が適しています。
ECサイトに少しでも多くの流入を促すため、SEO対策も欠かせません。集客に結びつくキーワードで記事を作成し、上位表示を狙うのが常套手段です。
Googleは質の高いコンテンツを上位表示する傾向が強まっており、ユーザーの悩みに沿った記事を作ることで信頼感を得られる可能性もあります。SEOは息の長い集客手段であり、上位表示ができると費用対効果が高まる可能性があります。
インスタやTwitter、TikTokやLINE公式アカウントといったSNSを使って宣伝を行うことも、ECサイトへの集客の経路を作るための効果的な施策です。
これら4つのSNSはそれぞれ仕様や強みが異なります。以下でそれぞれ詳しく解説しますので、是非参考にしてみましょう。
Instagramは、画像やショートムービーを使ったコンテンツを投稿するのに向いているSNSツールです。
Instagramを使ってECサイトへの集客を行うにあたっては、以下のポイントを抑えることが大切です。
・ひと目でECサイトだとわかる見た目にしておく
・プロフィール欄にECサイトへのアクセスリンクを掲載しておく
・継続的にコンテンツを発信し続ける
またInstagramのストーリーに広告を掲載することも、日頃から友達の近況をアプリ内でチェックする習慣のある人に対して効果的な施策となります。
Twitterでは140文字以内の文章や画像、ショートムービーを使ったコンテンツを作成することができます。
TwitterはInstagramと比べて文章の要素が強いため、毎回の投稿に画像や動画を準備することができない場合に活用したいツールの一つです。
また、あらかじめフォロワー数が1,000人以上の方や、ある界隈において影響力を持つ人に伝播役になってくれることで、ECサイトや販売商品の認知度の向上が期待できます。
若い世代を中心に人気を集めているTiktokでは、ショートムービーを使ったマーケティングが有効である場合におすすめです。
ECサイトの集客用ショートムービーを作成する際、コンテンツの方向性やECサイトへの流入経路の確立が必要不可欠となります。
個人で数多くのファンを持つインフルエンサーを使ったショートムービーを作成する場合は、その人自身のファンを自社ECサイトのファンにするための取り組みが必要です。
またユニークなコンテンツを通して自社商品を宣伝する場合は、人の目を引くサムネイルの作成や投稿に使用するハッシュタグの分析をすることが集客へ繋がるポイントとなります。
多くのユーザーに検索されているハッシュタグや、人の目を引くサムネイルを活用して動画の視聴回数やいいね数を増やしていきましょう。
LINE公式アカウントは定期的な広告やクーポンの配布、新商品の紹介を行うのに使いやすいツールのひとつです。
LINE公式アカウントを活用したマーケティングについては、以下の記事も参考にしてみましょう。
メルマガとはメールマガジンの略称であり、登録している人に対してメールを通して定期的な情報発信を行うことを指します。
既存顧客への継続的なアプローチを行うのに向いている施策の一つであり、割引クーポンなどのカスタマーバリューの提供をすることで長期的なファンを増やしやすくなります。
メールでの集客については、以下の記事も参考にしてみましょう。
この段落では、実際にECサイトを立ち上げてから集客を行うための具体的な手順を解説します。
ECサイトを立ち上げる前に、まずは自社商品・サービスの現状を正しく把握して分析するステップです。
このステップでは「自社商品・サービスはお客様のどんな悩みを解決できるか？」という観点を元に考えることがポイントとなります。
また以上の観点での分析を通して、現状の自社商品・サービスでその目標を達成するために足りていない点や改善すべき点を分析することも大切なステップです。
自社商品・サービスの現状分析が終わったら、次はECサイトを運営していくにあたってのKPI(重要業績評価指標)を決めるステップです。
KPIを決めるときのポイントは、目標金額や時期をあいまいにせず具体的な数値で可視化し、そこから逆算して現実的なスケジュールを立てることにあります。
ここまでのステップが完了したら、次は実際にECサイトを運営する下準備に入ります。
ECサイトへの集客を行う体制が整ったら、次は自社商品やサービスを宣伝商品・販売商品の2種類に分類するステップとなります。
宣伝商品とは「お客様に自社ECサイトへ来てもらうための商品」のことを指し、販売商品は「お客様に買ってもらうための商品」のことを指します。
自社で取り扱っている全ての商品・サービスの特徴や目的を正しく理解した上で、それぞれのECサイト上での役割や理想像を確立させましょう。
KPIが決まった後は、実際にECサイトの立ち上げを行います。
前述したとおり、ECサイト自体の立ち上げ自体はプログラミングやWebの専門知識が無くても可能です。
効率的にECサイトを作ることのできる「BASE CREATOR」などのツールを使うことで、商品や決済情報を入力すれば迅速な立ち上げが可能です。
既に自社のECサイトが存在する場合は、このステップは省略して次へ進みます。
ECサイトの作成が完了したら、次は運営を行う上での各メンバーの役割、集客状況を定期的に見直す会議等のスケジュールを決めるステップです。
ここで決めておきたいのは、ECサイトを長期的に運営していく上での以下の事項等があります。
・各メンバーの役割や担当業務
・集客状況を見直す頻度・定例会議の日程
・ECサイト自体の売り上げやフォロワー数の増加傾向
ECサイトでの集客を成功させるためには、長期的かつ地道な継続が必須です。
商品の宣伝やコンテンツの投稿などを現実的にコツコツと積み上げていくイメージを持ちつつ、前のステップで決めたKPIを達成するための施策をこまめに考えていきましょう。
ここまでのステップが完了したら、次はECサイトの集客状況を定期的かつ継続的に改善するためのステップとなります。
ECサイトの集客に向けた施策は一度決めたら終わりではありません。実際にサイトを運用していく中で課題が発見されることは当然であり、それらを継続的に改善し続けてこそ理想的なECサイトの実現への道が見えてくるのです。
このステップはECサイトの運用を長期的に行う上で欠かせないステップでありながら、サイトが存在する限り永続的に続けるべき施策でもあります。
この段落では、ECサイトの集客への導線づくりやサイト運用のポイントを解説します。
以下で紹介する内容は今すぐにでも真似できるものが揃っているため、自社でも実施可能な内容がないかを探してみましょう。
効率的にECサイトへの集客を行うための一つ目の施策は、インフルエンサーを活用して認知度を一気に拡大させることです。
インフルエンサーを活用することは、ECサイトへの集客を行う上でも以下のメリットがあります。
・インフルエンサー自体のファンをそのまま取り込みやすくなる
・インフルエンサーの名前で検索してきたユーザーの目に止まるようになる
・インフルエンサーの動向に注目している他のメディアに掲載されるチャンスが広がる
ある程度以上の人気や権威性のあるインフルエンサーを活用するとなると初期費用の出費は避けられないため、予算の面についてはあらかじめ社内で話し合っておきましょう。
SEO(検索エンジン最適化)を意識したコンテンツを継続的に投稿して息の長い流入を獲得することも、ECサイトへの集客に繋がる施策の一つです。
SEOとはGoogle内部のアルゴリズムを指し、詳細は公開されていないものの一般的には以下の施策などが効果の出やすい施策として定められています。
・一つのサイトには大きなジャンルにおいて統一感のあるコンテンツを投稿する
・コンテンツを一定頻度で継続的に投稿する
・幅広い情報を網羅したコンテンツを投稿することで閲覧数を増やす
LINE公式アカウントへの登録を促すことで「友だち数」を増やすことも、ECサイトの長期的なファンを増やす上で大切な施策の一つです。
LINE公式アカウントを友だち追加しているユーザーへ向けたクーポンを配信したり、友だち〇〇人記念などのキャンペーンを打つことが集客成功へのポイントとなります。
Instagramの投稿やストーリー上における広告を使うことは、ECサイト自体のブランディングに直結する手法です。
Instagramの広告はあらゆるユーザーがストーリーを閲覧した際に目に入るため、一目見ただけで一度アカウントをクリックしたくなるサムネイルの作成が必須となります。
この段落では、自社のECサイトへの集客に繋がるサービスを3つ紹介します。
以下で紹介するツールは日常生活でも目にすることが多く、中には既に生活の一部となっている人も数多く存在します。是非一度目を通しておきましょう。
ECサイトヘの集客において欠かせないのがInstagram。取扱商品やサービスの見た目や利用状況を画像や短編動画で表すことで、集客に向けたコンテンツ作りができます。
ストーリー上における広告を打ち出したり、店舗そのものの公式アカウントを作ることでより多くのファンに「店舗のアカウントだ」と認知してもらうことがポイントです。
ECサイトへの集客にTikTokを活用する場合、短編動画の中にURLなどを挿入して流入経路を作ることができます。
またTikTok上で継続的にECサイト関連の動画コンテンツを投稿するにあたっては、投稿の種類を以下のように分類することもオススメです。
・商品・サービス自体の宣伝動画
・実際に商品・サービスを使っている様子
・商品・サービスを使った人の感想
特に3つ目の「商品・サービスを使った人の感想」は根拠もあり信頼性の高い情報として認知されやすいといった特徴がありますので、積極的に活用していきましょう。
ECサイトの集客にTwitterを利用する場合、140文字以内の文章または短編動画を活かしてフォロワーを増やす施策が求められます。
TwitterでのECサイトの集客方法は上記2つのツールとは異なるものとなっており、例として挙げられるのは以下の3つの施策です。
・一つの界隈(コミュニティ)自体をターゲットにして集客を行う
・ECサイトやインスタアカウントへの流入経路として扱う
・初めの段階は手動で自発フォローを行い、まずはフォロワー3桁を目指す
Twitter上で多くのフォロワーを一瞬で獲得することは困難なため、施策の初期段階では自らのフォローなどの地道な作業が必要になることも押さえておきましょう。
「ECサイトへの集客方法」について解説しました。
ECサイトへの集客を行う本当の目的は売上の向上であることは間違いありません。しかし、売上やフォロワーの数は長期的なファンの応援なしには得られないのです。
企業側が商品やサービスを通してお客様に価値を与え続けることで、お客様側からも「応援しよう」という思いが生まれてこそ、ECサイトの本当の意味での集客は成り立つのです。
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